写真のこばなし
こばなし⑤
※このコーナーは写真に対する話を勝手に話す自己満足的コーナーです。特に何の情報も含まれません。
私がコロナという存在を意識したのは「卒業式中止」という知らせを色んな所から聞いてからでした。
不謹慎かもしれないのですが、その時に多くの方が「写真だけでも」と口にしてくれたのが嬉しかったです。撮らなくても死なない写真を、思い出を残す手段としてちゃんと捉えて下さっているのだなぁ、と。何が何でも生き残ろうと思いました。
こちらのお客様も中学校の卒業式がなくなった方で。それでもやっぱり制服姿を残してあげたい、という親御様のご依頼で秋にお撮りしました。
卒業式の存在は卒業式にしか埋められませんし、私は写真を撮るしかできませんので、いい写真撮れて結果オーライだよねとならないのは分かっておりますが。それでも喜んでくれて嬉しかったんですよ。
どう抗っても忘れてしまう記憶ですが、写真はそれに抵抗できる手段です。いくらでも使ってほしいな、と思います。
このお客様、せっかくだからと夏服と冬服と私服も撮らせてくれたんです。見てよ、秋なのにちゃんと夏っぽいでしょ。お客様と「ポカリっぽいやん!?」と盛り上がったんです、うふふ。
こばなし④
※このコーナーは写真に対する話を勝手に話す自己満足的コーナーです。特に何の情報も含まれません。
スタジオ撮影の何がいいって、その人に合わせて光が作れることですね。作れるというか、創れる。
人って、光によって本当に違って見えるんですよ。自然光の撮影でも太陽の位置によって立つ角度変えたり、日陰に立ったり立たなかったりで調節はするんですけど。あるものを工夫するのではなくて、ゼロから創る光は全然違う。どっちがいいとかじゃなくて、両方経験してほしいんですよね。自然の光にいる自分と、オーダーメイドの光にいる自分を。絶対自分の知らない自分がいるんです。
その人の知らないその人を、創れるってすごい仕事だと思いませんか。すごい仕事だと思ってやってます。自慢したいくらい。へへへへ。
私は特に白黒の撮影が大好きです。色の情報なしで、明暗だけでその人を表現する、カメラマンの腕が一番試される写真。どこを明るくして、どこを暗くするのが一番その人に似合うのか。ぐっと息を止めて考える時間が大好きです。
この写真のお客様、白黒の撮影を2回やらせてもらってるんですよ。通ですよね。撮られることが多いお仕事の方なのですが、色とりどりの写真に囲まれる生活の中、私のところに白黒写真を撮りに来てくれる。少しでも自分と向き合える時間を作ってあげられたらなぁ、と思うのです。
こばなし③
※このコーナーは写真に対する話を勝手に話す自己満足的コーナーです。特に何の情報も含まれません。
あまり撮影の時に小道具って使わないんですけど。お子さんの時は使いがちですね。
小道具置いとくとお子さんがその場から離れないでくれる、その小道具で遊んでくれるのが勝手に絵になる、ってのもあるんですけど、その子の為に何を使おう、と考えてる時間が楽しいんですよ。親ってこんな気分なのかな。
さて2歳のお誕生日写真を撮らせて頂いたこのお子様。名前が「さくらちゃん」と言いまして。花の桜から取ったらしいんですが、私が「さくらちゃんなら、さくらんぼモチーフで行きましょうぜ」とゴリ押ししたんですよ。だから左下を見て下さい。ちょっと見えづらいんですけど、さくらんぼ柄のカードが写真立てに飾ってあるんです。
なんて勝手な奴だ、来年から依頼されないぞ、と思ったでしょう。ふふん、この子撮るの2回目だもんね。去年もさくらんぼモチーフで撮ってるもんね。上手くピースが出来るようになったね。お姉さんは嬉しいよ。
こばなし②
※このコーナーは写真に対する話を勝手に話す自己満足的コーナーです。特に何の情報も含まれません。
着物をね、撮るのが好きなんですよ。いや語弊があるな、なんでも好きなんですけど。
前の職場でずっと振袖や袴を撮ってたので、得意分野を活かしたいというのもあるんですが。
着物がもう可愛すぎて素敵すぎて、得意と言うのもおこがましいというか、できることならずっと私の近くにいてほしいなぁ、という恋心に似た気持ちなのです。
なので「着物姿を撮ってほしい」と言われると、想いが!報われた!という気持ちになるんですよね。
ちょっとこれ以上はデレデレするだけなのでまぁ置いといて。
こちらのお客様素敵すぎません?可愛いお顔なのに目が凛としてて。口元の力の抜きっぷりも完璧っす。
この表情で両目写してたら完全に惚れてしまっただろうな、と思いながら仕上げた記憶があります。
結局デレデレしてしまいました。ふふ。
こばなし①
※このコーナーは写真に対する話を勝手に話す自己満足的コーナーです。特に何の情報も含まれません。
最近HPの写真をちょちょいと更新しました。トップの写真もついでに上の写真に変えました。どうですか、この出張撮影カメラマンらしからぬ選択。HPにアクセスしたら一発目に目に入る写真がマスクでカメラ目線でもない感じ。
仮に1枚しか自分の写真を人に見せられないとした時、これを見せたいなぁ、と思っています。写真に対する思い込みが一切排除されている写真。
顔が写ってなくてもいい。カメラ目線じゃなくてもいい。笑顔じゃなくてもいい。凝った小道具がなくてもいい。映える場所じゃなくてもいい。難しいポーズを取らなくてもいい。
「写真はこうあるべき」。そういう思い込みに疲れた人が救われる写真になってくれたらいいなぁ、なんて思っております。
枝は本当にその辺に落ちてたやつを使いました。いい枝やったわ、持ち帰りたいくらいでしたな。